残響の街

それは道標

長崎と福山雅治

*English is below

 

残響

 八月のサイレン 夕暮れの路面電車

 放課後の屋上 ブラスバンド

 旭大橋を横切る風 見知らぬ外国船の汽笛

 裏通りのライブハウス 石畳を濡らす春の雨

 そこには いつも 音があった

 ギターを弾いて歌ってた十代の頃

 その中で知らずに心に染み込んでいた風景には

 いくつかの音が刻まれていた

 時代は終わり 僕も変わる

 そして遠くなる 僕がいた風景

 だけど 故郷を想うとき

 この心には まだあの音が響いている

 街の音

 故郷の音

 僕の音

 

この詩は2009年に発売された福山さんの10枚目のアルバム「残響」に収録されているもので、2008年に長崎県美術館で行われたPHOTO STAGE III 〜残響~のために書かれた詩でもある。18でバンドマンを夢見て長崎から東京へとやってきた彼にとって長崎は抜け出したい場所であった。しかし、2010年、大河ドラマ龍馬伝」で主人公坂本龍馬を演じるにあたり長崎ロケをするうち長崎の歴史に触れるようになる。ちなみに、龍馬伝香川照之さん演じる岩崎弥太郎が築き上げた財閥である三菱財閥の関連企業である三菱造船の子会社の営業としてはたらいた経験を持つ福山さんである。

長崎で生まれ育った、すなわち小学校から平和教育を受けていた彼は2014年、クスノキという曲を製作する。これは、長崎市内に今も残る片足鳥居で有名な山王神社とその境内にある大きなクスノキをモデルにして作られた曲である。

その他にも長崎に感けする曲は多いのでこれから少しずつ扱っていこうと思う。それとともに、東京に住む私ができる範囲で長崎の魅力を伝えられたら、と思う。

 <English translation>


Reverberation

A siren in August

Tram in the twilight

afterschool rooftop and brass band

The wind crossing Asahi ohashi bridge

whistle from unknown foreign ship

a live music club in the side street

spring rain wet  stone pavement 

songs were always there

I played guitar and sang songs when was a teenager

as doing so, I had some sceneries in my bones unconsciously

some sounds remain deep in those scenes

as generation ended i also changed

the scene including my youth getting far away

but when I think of my hometown

those sounds ringing in my heart

the sound of the town

the sound of hometown

the sound f myself

 

This is contained in the 10th album of Masaharu Fukuyama, Zankyou, and write for the photo exhibition called PHOTO STAGE III 〜zankyou~ held in 2008 in Nagasaki Prefectural Museum.